2025.01.22 グリーンレモンと新たな仲間
山神果樹薬草園では柚子やすだちだけでなく、和柑橘・国産柑橘全般の精油抽出に挑戦しています。以前、熟す前の青柚子の精油も抽出し、限定品として北麓草水で製品化して販売したところ、大変ご好評をいただきました。それを受けて、昨年12月、愛媛県産グリーンレモン精油を抽出、目下製品化を検討中です。
山神果樹薬草園では柚子やすだちだけでなく、和柑橘・国産柑橘全般の精油抽出に挑戦しています。以前、熟す前の青柚子の精油も抽出し、限定品として北麓草水で製品化して販売したところ、大変ご好評をいただきました。それを受けて、昨年12月、愛媛県産グリーンレモン精油を抽出、目下製品化を検討中です。
グリーンレモンは特別な品種ではなく、黄色く熟す前のレモンを指します。熟したイエローレモンは、海外産も含めて1年を通して手に入れることができますが、グリーンレモンは季節限定、国産ならでは。しかも9~11月の収穫期にのみ手に入れられる特別なレモンなのです(海外産は輸送に時間がかかるため、その途中で熟してしまいます)。果皮から抽出する精油は、青々とした爽やかさにあふれ、また、果汁は少ないながら、際立つ酸味をもっています。
国産柑橘を探すなかで、瀬戸内、特に瀬戸に浮かぶ島・大三島でレモンの栽培がさかんなことを知りました。理由のひとつに、需要が減少しつつある温州ミカンとの両立、あるいは代替作物としてレモンを取り入れる生産者が増えていることが挙げられます。温暖で雨が少なく、晴天が多い瀬戸内の気候がレモン栽培に適していることも功を奏しているようです。
グリーンレモンを使った製品をつくるにあたっての課題は、まとまった量の原料果実をどのように確保するか、ということでした。国内ではまだ供給量が少ないグリーンレモンを、採算性を考慮した適正量仕入れ、精油やジュース、リキュールやコーディアルなど付加価値の高い製品にして販売し、得られた利益を生産者さんに還元する。そしてまた原料を買い入れて製品をつくる、という循環を維持することが山神果樹薬草園の仕事だからです。
調査を続けるなか、幸いにもご紹介いただけたのが愛媛県の楽農研究所さんでした。代表の菊地義一さんは「農業をもっとお洒落にカッコよく!」をモットーに、地元の農家さんが栽培する農作物の販路を開拓したり、営業の支援をしたり、地元農作物のブランド推進などをされています。山神果樹薬草園の「里山を元気にしたい」という思いと通じるところがあり、グリーンレモンを購入させていただくこととなりました。
(しまなみレモン作ろう会代表の越智正男さんと菊地さん[右])
菊地さんは、農業高校卒業後に果樹の専門学校に進まれ、その後は農協にお勤めになったり、インターネットで直販をしたりと、農産物の販売に長く携わってこられました。また、ドライフルーツなど、農産加工品のご経験も豊富です。菊地さんとの取り組みで、山神果樹薬草園はまたひとつ、成長できればと思っています。