2024.12.05 柚子農家さんとの語らい
山神果樹薬草園ができる前、この段々畑の中腹はすだちとみかんの畑でした。柚子の苗木を植えて育て始めたのは2021年。3年かけて、ようやく今年、実を収穫できるようになりました。とはいえ、山神果樹薬草園だけでは、精油や果汁の抽出に十分な量の柚子は収穫できません。そこで、近隣の農家さんに声をかけ、柚子を買い入れています。
山神果樹薬草園ができる前、この段々畑の中腹はすだちとみかんの畑でした。柚子の苗木を植えて育て始めたのは2021年。3年かけて、ようやく今年、実を収穫できるようになりました。とはいえ、山神果樹薬草園だけでは、精油や果汁の抽出に十分な量の柚子は収穫できません。そこで、近隣の農家さんに声をかけ、柚子を買い入れています。
「うちには柚子が80本あります。それなのに2年前までは、一升瓶5本分の果汁を搾るだけしか、収穫していなかったのですよ」。先日お訪ねした農家の方が、そう言いました。残りは収穫せず、放置するような状態だったそうです。そんななか、近所の農家さんがこう声をかけてくれたといいます。「山神果樹薬草園というところに柚子を納品しているから、よかったら一緒にどうだい?」
山神果樹薬草園が何をしているのか、どんなところかはまったくご存じなかったそうですが、ご近所さんからのせっかくのお誘いだからと、加わってみたそうです。山神果樹薬草園は柚子を生果として販売するのではなく、精油や果汁、リキュールやコーディアルの原料にしています。キズがあったりヘタがとれていたり、大き過ぎたり小さかったりしても、柚子を丸ごと活用できるのです。
「これまでは、丹精込めたせっかくの柚子も、大半を廃棄していました。けれど、山神果樹薬草園に納めるようになって、柚子を育てることがまた楽しくなりました。しかも、その柚子やリキュールやコーディアル、石けんやハンドソープに使われているなんて、うれしいですね」。そうにっこり笑ってくれる農家さん。ほかにも、「山神果樹薬草園は地域とつながっているね」「これからますます頑張って、成長してね」「有機JASの取得、応援しているよ」と声をかけてくれる農家さんがいます。
励まされるとともに、私たちの仕事が地域に根を張っていることを感じて、そのたびに胸が熱くなる思いがするのです。