STORY歩み、仲間

2024.10.03 まだまだ技術に伸びしろあり
すだちの丸ごと皮削り®

山神果樹薬草園は独自の丸ごと皮削り®製法で、すだち果皮精油も抽出しています。金属の爪で外皮を強く削り取りながら、表面にある油胞(ゆほう)を潰して精油を抽出するのです。果実が小さいすだちの丸ごと皮削り®は、なかなか手を焼く作業です。

すだちの収穫期は8月の中旬から9月のはじめがピークです。暑いなか、果実の柄をひとつひとつ、剪定ばさみで切って実を摘みます。摘み終わったすだちは、新鮮なうちに丸ごと皮削り®ができる、山神果樹薬草園内の搾汁室に運んで、手早く作業を始めます。

丸ごと皮削り®製法のふるさとは柑橘の一大産地、イタリアのカラブリア州です。そこで使われている「ペラトリーチェ」という機械に山神果樹薬草園ならではのカスタマイズを施し、独自の丸ごと皮削り®製法をはぐくんできました。

山神果樹薬草園でのすだちの丸ごと皮削り®は、今年で4年目になります。今回は、果皮の削り方とすだち果皮精油の搾油率の関係を課題にし、作業を進めました。得られた結果と比較検証の内容をもとに、最適な削り方を編み出したいと考えていますが、果実の実り方は毎年異なります。一筋縄ではいかなさそうです。ですが、どんな場合も臨機応変に対応できるよう、常に課題を掲げ、検証をして、その結果を活かしていくつもりです。

今回は機械の洗浄も課題にしました。不必要な丁寧さ、過剰品質は排し、見直しをして洗浄方法を変更しました。手順書の改定を進め、冬に始める柚子の搾汁までに、効率化を図りたいと考えています。

このような工夫の積み重ねで、高い品質は維持してコストは抑え、お客様に毎日安心して飲んだり、食べたり、使ったりしていただける製品をお届けし続けたいと思います。