2023.11.09 小さな苗が大きく育ち
初めての収穫期を迎えました

柚子は接ぎ木１年生の苗を植えてから、順調に育てば3年で実をつけるといわれます。ところが、山神果樹薬草園ではスタッフの経験不足のため、植え付けをした年の冬、一部の苗木が葉をすべて落としてしまいました。以来、寒さと暑さから苗木を守るため、トライ・アンド・エラーを繰り返す日々が続きました。麻袋で苗木を1本1本覆ったり、根元にワラやもみ殻を敷き詰めたりしたこともありました。

同時に土づくりにも取り組みました。土のなかの窒素・リン酸・カリを調べ、足りないものを補って栄養のバランスを整えました。それも功を奏したのでしょう、苗木は冬の寒さをものともしなくなり、今年の春先には170cmほどにまで伸びました。

毎年、幹や葉に栄養を届けるため、花やつぼみは摘んできました。けれど、今年は摘まずに、果実が実るのを待ちました。小さな小さな緑色の果実を見つけたのは7月の上旬。それが少しずつ大きくなって、10月の末には急な寒さで一気に黄色く色づき、いよいよ収穫の時を迎えました。

とはいえ収量はまだまだ少なくおよそ1200個程度、150㎏にも届きません。けれど、私たちが育てた柚子の製品をお客様にお届けする、そんな日がそう遠くないような気がして、とても楽しみにしています。

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